このたび、私自身初めてとなるKindle書籍『教育情報の上手な集め方・活かし方:子どもの可能性を広げる親の情報力とは』(NEXT2035 BOOKS)が発売されました。
私のセミナー全文と主催者のアフタートークが丸ごと収録されているという特別な一冊です。
セミナーでは、親や教育者が子どもの可能性を広げるための情報収集&活用術を、実体験や悩みも交えながら体系的にまとめました。
一人ひとりの「自分らしい選択」を大切にしたい方、迷いながらも一歩踏み出したい方にぜひ読んでいただきたいです。
ニュースまとめ
マイクロクレデンシャルが拓く新しい労働市場 ~学歴からスキル重視へ、日本はスキルを「通貨」にできるか?~ | 第一生命経済研究所
- 第一生命経済研究所が公開した白石香織氏のレポートによると、欧米で進む「学歴よりスキル重視」の潮流により、採用検索の約14%がスキルのみでフィルタリングされ、学位のみ(1.7%)やスキルと学位(1.0%)を大きく上回る
- 英国では「大学教育必須」求人が15%減少した一方、「AI関連職種」は21%増加。AIスキル保有者の賃金プレミアムは+23%で、修士号(+9%)、学士号(+4%)を大きく上回る
- 「マイクロクレデンシャル」は短期で特定スキルを証明する「小さな証明書」として急拡大し、2022年時点で世界の累計発行数は約7,480万枚(2018年比約3倍)。
- 推進モデルは3類型。制度と標準化を先行させた「制度先行型」(EU・ニュージーランド)、市場ニーズ主導の「市場主導型」(米国)、政府主導で社会実装も同時進行する「ハイブリッド型」(シンガポール・タイ)
- 日本でも2024年4月に国内共通フレームワークとデジタル発行ガイドラインが公表され、2025年11月には「日本マイクロクレデンシャル機構」が設立。企業や大学で導入が進み始めている
EF英語能力指数(EF EPI)2025年版発表 | EF 日本
- EF(イー・エフ・エデュケーション・ファースト)が公開した「EF英語能力指数(EF English Proficiency Index/EF EPI)2025年版」では世界123カ国・地域を対象に成人の英語力が比較され、日本は前年に続き96位、スコア446となった
- 調査はEF独自開発のオンライン英語テスト「EF SET」等のデータを220万人以上から集計して行われ、4技能がCEFRに照らして採点された。2025年版ではAIによるスピーキング・ライティングの自動評価が初めて導入された
- 世界平均(488)やアジア平均(473)を下回る水準で、日本は読む・聞くに対し、話す・書く力の弱さが際立ち、「理解はできるが使いこなせない」課題が明確になった
- 地域別では、関東(478)が最も高く、中国地方(436)が最も低く、都市と地方の間で40ポイント以上のスコア差が生じている
- 18〜25歳の若年層が全世代で最もスコアが低く、学校教育やオンライン学習による接触機会が十分にスコア向上に結びついていない。デジタルネイティブ世代は「字幕やテキストで理解する英語」止まりで、「自分の言葉として話す・書く経験」の少なさが特徴となっている
ユニセフ「世界子供白書2025」発表 :子どもの貧困、低・中所得国で4億人超 5人に1人以上の割合
- ユニセフが発表した「世界子供白書2025」によると、低・中所得国で5人に1人以上に当たる4億1,700万人の子どもが健康・発達・ウェルビーイングに不可欠な少なくとも2つの重要分野で深刻な剥奪状態にある
- この白書は130カ国以上のデータに基づき、教育・健康・住宅・栄養・衛生・水の6分野にまたがる多次元貧困を分析しており、1億1,800万人が3つ以上、1,700万人が4つ以上の剥奪に直面している
『学生と教員を対象とした生成AIの教育利用状況と意識に関する 全国調査 2024年-2025年比較調査』の報告書作成のお知らせ| News | 仙台大学
- 仙台大学体育学部スポーツ情報マスメディア学科AI教育研究チームが2025年3月に実施し、同年10月に公表した「学生と教員を対象とした生成AIの教育利用状況と意識に関する全国調査」によると、生成AIの学生利用率は54.5%、教員は32.3%で前年から大幅増。大学生・大学院生は66.6%、高校生は48.8%と、各段階で利用が急拡大
- 学生の44.6%、教員の過半数が週1回以上生成AIを利用。毎日使う教員も一定数存在
- 学習活動へのAI依存の不安は、学生で29.1%、教員で11.8%と大きく減少。プライバシー・セキュリティ不安も学生20.7%、教員11.6%へ減少
- 一方、AIによる不正行為への教員の懸念は43.9%と増加し、中学校教員は特に上昇。大学・大学院教員は逆に懸念が減少
- コピー&ペースト提出の経験は学生全体で29.7%、高校生は33.4%と増加。倫理教育と適切な引用指導の必要性が強調されている
- 全体として、生成AIは「使うか否か」から「教育設計への導入・運用の質」へと課題のシフトが起きており、実装段階への移行と情報活用教育の重要性が強調された
2026年 学際科学ランキング結果分析 | Times Higher Education (THE)
- Times Higher Educationが公表した2026年の学際科学ランキング(Interdisciplinary Science Rankings)によると、米国のMITが2年連続で首位となり、スタンフォード大学、カリフォルニア工科大学、カリフォルニア大学バークレーが続き、トップ4を米国勢が独占
- ランキングはシュミット・サイエンスフェローズとの協働事業で、今年は911大学(94か国・地域)が対象。ランキングは資金、プロセス、成果の三つの柱で評価され、数値化された11の指標で構成される
- 米国はトップ100のうち24校、トップ50のうち18校を占めている。一方、単純な科学分野だけでなく非STEM分野も含めた評価方法に改められたため、米国の平均順位は昨年より下がっている(両年のランクイン大学同士で比較すると平均順位が165位から229位へ低下)
- 国別ではインドが88校ランクインで最多。トップ200の内訳では米国27校、インド13校、トルコ12校、エジプト・サウジアラビア11校が続く。日本は6校がトップ200に入った
- 香港は平均スコア71(100点満点)で世界最高水準。アジア全体では、トップ100に49大学が入り、北米(26校)を大きく上回る